東南アジア最大級の日本のポップカルチャーイベント「Anime Festival Asia(AFA)」にR11Rがドワンゴ様のオファーで参加しました。その熱気あふれるインドネシアの会場に、2025年6月、2人の日本人イラストレーター、Kou氏とももえ氏が降り立ちました。
SNSを中心に活躍の場を広げる彼らにとって、今回のAFA参加は多くの「初めて」を経験する旅。現地のファンとの直接交流、日本とは異なる文化や空気、そしてイベントならではの圧倒的なエネルギー。本企画に同行したスタッフのサポートのもと、クリエイターブースでは彼らの作品が多くの来場者の心を掴んだ。特にKou氏の画集は初日にほぼ完売するなど、その人気は予想を遥かに超えるものでした。
本レポートでは、初めての海外イベントを終えたばかりのKou氏、ももえ氏の貴重なインタビューに加え、同行したスタッフの視点から、3日間にわたるイベントの様子と、国境を越えて感動が生まれた瞬間をお届けします。
Kouが見たインドネシア:間近で感じた人間のパワー

海外渡航自体が初めてだったというKouさん。イベントでのファンとの交流や、創作意欲を刺激されたという現地の風景について、撮り下ろしの写真とともに語っていただきました。
Q. 初めてのインドネシアはいかがでしたか?
空港を降りてまず一番に驚いたのは、現地の気候でした。気温自体はそこまで高くなかったはずですが、日本では感じたことの無い強い湿気で体感温度が常に高かったのを覚えています。海外に来た!という感じでテンションが上がりました。
(4日目のモスク観光では日差しも強くなり、観光を中断せざるを得ないほどの暑さになりました。その時は気温も相当高くなっていたと思います。)
それに対抗する形でほぼ全ての建物の中の冷房が強めに設定されており、寒暖差に慣れるまで割と時間が掛かりました。料理はやはり香辛料が効いているメニューが多く、初めて海外に渡航する自分にとってはどれも新鮮で美味しかったです。今回は飲んでませんでしたが、また機会があればお酒も飲んでみようかなと思います。
また、見える風景ですが、大気質の影響か遠くのビルが霞んで(天気によってはかなり青みがかって)見えており、風景画で遠景を描く際の効果に似たフィルターが、常に奥の方に強くかかっている印象でした。なのでホテルの窓から見える遠くの景色は、ところによってはそういう絵に見えました。
1日目の夜はサッカーワールドカップのアジア予選が行われており、イベント会場とスタジアムが近いこともあって周辺のエリア一帯は現地のサポーター達でごった返してました。歩道には屋台や露店がぽつぽつと並び、気候と人の密集具合が相まって京都の祇園祭を思い出しました。それの異国ver.といった感じで歩いていて面白かったです。
あとは野良猫が人間の生活圏のかなり近いところで生きていて、見かけるたび嬉しくなりました。
Q. AFAと日本のイベントとの違いはなんだと思いますか?
参加者のコスプレの幅が広い印象でした。細かな意匠を凝らした再現度の高いコスプレや、発光ギミック等を備えた凝りに凝った超絶クオリティのコスチュームなんかは日本のイベントでも見られるんですが、服の色や小物のジャンルさえ合えば後は関係ないぜみたいな、おそらくあのキャラのコスプレか…?みたいな衣装の人もちらほらおり、その辺の寛容さというか、本当にそのキャラが好きで楽しんで来てるんだなという感じが、見ていて素敵だなと感じました。
後はこれは隣のブースのおかげで見れた光景かもしれませんが、インドネシアのDJ達が集まって談笑したり記念撮影する時間があったんですが、その時の場のボルテージの上がりようが凄くて、人間のパワーというか迫力を感じてかなり良かったです。
Q. 現地のファンと交流できましたか?
かなり交流できたと思います。初見でブースに来る方がほとんどだったんですが、画集を手にとっていただいて素直な反応が見られたのはとても嬉しかったです。
その場で感想をいただくことも多く、その辺りはやはりSNS上のやりとりとはまた違った、特に海外でイベントに参加する醍醐味がありました。その中でもフォロワーの方にもちらほら来ていただいてお話ができて、それも素直に嬉しかったです。
Q. 渡航を振り返っての感想をお願いします。
現地で見るもの食べるもの全てが新鮮で面白かったです。
スタッフの方々のおかげで、全体を通してとても貴重で良い経験をさせていただきました。イベントも観光も食事も、スタッフの皆さんとの交流も、どれも充実した時間になりました。ありがとうございました。
Q. 旅の思い出写真を一枚、理由と共にお願いします!
3日目の夜にももえさん、スタッフの片口さん、森さん、僕の4人でショッピングモールにお土産を買いに行ったんですが、そこに入ってるユニクロでインドネシア限定のピカチュウのTシャツを見つけて、4人でそれを買って次の日に着る流れになったんです。

写真はそのサイズを選んでいる時のものです。見つけてからそれを着る流れまで含めて良い思い出になりました。
ももえが感じたインドネシア:次回は会話力も上げたい!

Kouさんと同じく、今回が初の海外渡航だったももえさん。アート寄りの活動が中心という彼女にとって、グッズ販売メインのイベントは挑戦でもありました。現地で感じた日本の存在や、ファンとの心温まる交流について伺いました。
Q. 初めてのインドネシアはいかがでしたか?
今回が初めてのインドネシア、そして初めての海外渡航でした。少しドキドキもしましたが、とても充実した時間を過ごせました。
印象的だったのは、日本よりもかなり蒸し暑い気候です。街中ではトヨタなどの日本車や、日本製のトイレ、スーパーでも日本のお菓子や調味料がたくさん売られていて、思っていた以上に日本を感じる場面が多く、なんとなく親近感がわきました。
個人的に驚いたのは、現地で初めて飲んだココナッツウォーターです。味があるようで無いような、不思議な風味で、言葉では表現しづらい独特の味でした。他にもいくつか種類があったので、次回は飲み比べてみたいと思っています。
Q. AFAと日本のイベントとの違いはなんだと思いますか?
AFAでは、私のことを知っている方がほとんどいない環境だったというのが、日本のイベントとの大きな違いだと感じました。普段はどちらかといえばアート寄りの活動をしているため、今回のようにグッズのみを販売するイベントで、どれくらいの方が興味を持って足を止めてくれるのか少し不安でした。でも実際には、思ったよりも多くの方が立ち寄ってくださって、とても嬉しかったです。
Q. 現地のファンと交流できましたか?
日本のアニメや音楽が好きな方々が多く来場されるイベントだったこともあり、拙いながらも「ASIAN KUNG-FU GENERATIONのTシャツだね、私も好きだよ」といった簡単な英会話を楽しむことができました。
また、数名の方が私のことを知っていて声をかけてくださり、とても嬉しかったです。
もっと自然に会話ができるように、もしまたこのような機会があれば英語のリスニング力を鍛えてリベンジしたいと思います!
Q. 渡航を振り返っての感想をお願いします。
イベント中は、最初から最後までスタッフの皆さま、そして同じく作家として参加されていたKouさんにたくさん助けていただきました。
私の体力不足でご迷惑をおかけしてしまった場面もありましたが、AFAを振り返って「インドネシア楽しかったな」と思えるのは、周りの皆さまのおかげです。
まだまだ未熟な私に、このような貴重な機会をいただけたことに心から感謝しています。
Q. 旅の思い出写真を一枚、理由と共にお願いします!
日本へのフライト離陸前に撮った写真です。
インドネシアもこれで終わりなんだと思うと、少し寂しくなったのを覚えています。
窓から綺麗な朝日が見えたので撮影しました。日本よりも大気の関係で少しモヤのかかった表情をしていますが、それはそれで綺麗な空だと思いました。
【スタッフインタビュー】同行スタッフ・森が語るイベントの裏側
今回の企画に同行したスタッフの森氏に、イベントを終えた今、その舞台裏を振り返ってもらいました。

Q. 今回、Kouさんとももえさんを起用した理由を教えてください。
海外イベントが初めてというKouさんとももえさんに、インドネシアの熱気を肌で感じ、ファンとの交流を心から楽しんでほしい。その思いで、私たちは準備を進めてきました。お二人とは過去のイベントでもご一緒しており、その知名度と実力はもちろん、信頼関係を築けていたのが大きな理由です。きっと現地のファンにも響くと信じていました 。
Q. 実際に現地のファンの反応はいかがでしたか?
私たちの確信は、イベント初日に現実のものとなりました。ブースには次々と人が訪れ、特にKouさんの画集は、初日でほぼ完売するほどの人気ぶりでした。また、ももえさんのファンだという方がブースを訪れる場面もあり、国境を越えて彼らの作品が愛されていることを実感し、胸が熱くなりました。
Q. 初めての海外イベントということで、お二人の様子はいかがでしたか?
最初は緊張した面持ちでしたが、次第に現地の空気に溶け込んでいきました。言葉の壁を越え、身振り手振りや片言の挨拶で積極的にファンと交流するようになり、SNSでは見られない、直接『好き』を伝えられた時の嬉しそうな表情は、私たちにとっても何よりの喜びでした。
Q. 最後に、イベント全体を振り返っての感想をお願いします。
会場はコスプレイヤーたちの熱気が凄まじく、日本のポップカルチャーが深く浸透していることを改めて感じました。そんな場所で、日本のクリエイターが自分の作品を手に取ってもらい、感動を分かち合う。その素晴らしい瞬間に立ち会えたことは、大きな財産です。慣れない環境で大変なこともあったはずですが、最後まで笑顔でファンに応え続けたお二人に、心から敬意を表します。
終わりに
今回のAFAインドネシア参加は、クリエイターにとっても、現地のファンにとっても、そして私たちスタッフにとっても、忘れられない貴重な体験となった。デジタルで世界が繋がる時代だからこそ、物理的な距離を越えて顔を合わせ、同じ「好き」を共有する場の価値は、ますます高まっている。この熱気を日本に持ち帰り、次の創作、次の交流へと繋げていくこと。それが、この旅の最も大きな収穫なのかもしれない。